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後ろ姿

朝礼の日めくりカレンダーにもある『念ずれば花ひらく』の詩でも著名な仏教詩人、坂村真民さんの随筆集を、以前から少しずつ読ませていただいています。

真民さんは “人はどう生きるべきか” を一生の命題とした祈りの詩人といわわれ、分かりやすくて、深く掘り下げられた詩は、幼稚園児から財界人まで、年令、職業を間わず幅広く愛唱され、その生き方とあわせて、「人生の師」と仰ぐ人が多いそうです。

8歳の時、小学校の校長をされていたお父様が急逝されて、弱い体でありながら、5人兄弟の長男としてお母様を助け、幾多の困難と立ち向かい、甘えを許さぬ一徹さを身につけられた方です。

そんな真民さんの随筆集『めぐりあいのふしぎ』の中に、普段の自分の振る舞いを改めて考えさせられる、そして、それが自分の生き方となって表れるのだ と思う教員時代のお話がありました。
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本当の信仰を持っている人は後ろ姿を見ればわかる。
後ろ姿というものは、うそをつかないからである。喜びに生きている人は、後ろ姿が明るいのである。
わたしは以前教員をしているとき、授業中一人の生徒(高校生)が、突然手をあげて質問した。
わたしはびっくりしてわけを聞くと、この男子生徒はこんなことを言った。
わたくしは先生と同じく電車通学をしていて、駅で降り学校まで行く間、いつも先生の後ろから歩いてゆくのです。なぜかというと、先生の歩き方は、人と違うのです。
先生何かとなえて歩いているのですか、と、かつてない質問をした。
それで、うん、よく気がついたね、わたしは念仏やお経をとなえて歩いているんだ、これがきっと歩くリズムを生じ、体全体に表れ、他の人と違う姿に見えるのかもしれないね、と言った。
わかりました、いつか尋ねてみようと思っていたが、今日思い切って質問したのです。と、いかにも若者らしい明るい顔をした。
わたしは長い教員生活の中で、こんな質問を受けたのは初めてだったので、とてもうれしかった。
だれがどこで、自分の後ろ姿を見ているか、わからないのである。
またよくあなたの歩くのは速いですね、飛んでいるようですね、と言われたりするが、これも信仰のおかげである。
わたしは近くの川土手を毎暁走り続けているが、よく会う一人の人がある。
中風にかかった人で足の訓練をしている男の人であるが、その顔は暗く、その足は重い。それは心の暗さからきているように思う。
この人がもし念仏をとなえて歩くか、お経をとなえて訓練をされるようになったら、きっとこの難病も治ってゆくにちがいないと、いつもその後ろ姿を見て思うのである。
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これを読ませて頂いて、自分の後ろ姿はどうだろう?と考えました。
以前負のサイクルに陥ってしまっている時、私は上司に《後ろ姿》について注意して頂いたことがありました。
 

“RIEさんは、掃除機をかけているときや普段の歩き方も、後ろから見ていると、一つ一つの動作が全て面倒そうだったり、気持ちが入っていないのがよくわかるよ。もっとリズムよくテキパキしなさい。”
 

そう言って頂いた当時、私は頭の中が“?”クエスチョンマークになっていました。
でも、今になって当時の自分を振り返ると、動作の一つ一つに心の暗さが反映されていたと思います。

“喜びに生きる人は、後ろ姿が明るい。対して病を抱えて心が暗くなってしまうと、後ろ姿も暗くなってしまう。”
その違いを、真民さんは信仰の違いというふうに書かれています。
自分に置き換えて考えてみると、信仰とは、人それぞれかもしれませんが、まずは信仰といえるところに至るまでの心作りが大事なのではないかと感じました。
日々起こる出来事や、周りで支えて下さる方々への感謝の心、言葉や物事を素直に、善意に捉えることで、周りの人、そして自分自身を信じる心、そんな心があれば、喜びに生きることができて、その人の後姿は明るいのだと思います。
そして、それをずっと継続できる方が、真民さんの言われる信仰となるものをお持ちなのではないかと思いました。
本の中に “だれがどこで、自分の後ろ姿を見ているか、わからないのである。” とあったように、一時的に自分の後姿を明るくしても、それがずっと継続できていないと、真に喜びに生きている人にはなれないと思います。そして、人に喜びを与えることもできないのだと思います。
明るい後ろ姿を当たり前にするために必要なものは、自分の軸に置く決まりごとや、行動の指針となることだと思います。

ENKO先輩がよくブログでも書かれているように、自分はどうなりたいのか?という目的や目標を、常に確認する作業が自分には必要なのだと思っています。
 

そのために最近、先日ブログに書かせていただいた自己肯定の暗示をかけるようにしています。
そうすることで、自分がなりたい理想の自分を、弱い心から見失ってしまわないようにしていきます。
そして常に明るい後ろ姿を作り、真民さんの言われる、信仰となる感謝の心や目標の芯をしっかり持った喜びの人に一歩でも近づいて、周りの方々に喜びや元気をを与えられる人になりたいと思います。

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