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味方の多い人

私は少し前に「自分から」というブログを書かせて頂き、まず自分からプラスを発していくことを意識し始め、前向きに考えられるようになってきたと思います。
そして、少しずつですが自分が変われたことにより、周りの方が自分に向けて下さる雰囲気も少しずつ変わってきたように感じます。

そう感じるのは、周りの方が変わったのではなく、私自身の受け取り方・感じ方が変わったからなのかもしれません。周りの方はいつも、どんな時でも、やさしく手を差し伸べて下さっていました。でも、私の狭い傲慢な心が皆さんの援助に気づこうとしていなかったのだと思います。
自分の心の持ち方・行動により、周りの環境も変わっていく(見えなかったものが見えてくる)のだと思います。
敵をつくるも、味方をつくるも自分次第なのだと思いました。

 
 

山形 琢也先生の本の中に、周りに味方が一人もいない状態からスタートし、最後には周りが味方だらけになっていった、そんな、私もぜひ学んでいきたい、細やかな気くばりをされるHさんのお話がありました。



大手自動車メーカーに気くばり上手なHという人がいた。
Hは高校を卒業して以来、長く工場勤務をしていたのを本社の管理部門に転属された。それは会社としても異例なことで、いかに彼がユニークな個性であるかという、ことである。
  

Hがその気くばり上手の才能を遺憾なく発揮したのは、ある放送局からこの会社に、業界の歴史をドキュメント風の番組にするための協力を申し込まれたときのことである。

会社としては経費がかかるわけでもないし、協力すれば会社の宣伝にもなるのでメリットは大きい。ただ、協力するとなると、たくさんの部署に、うんざりするほどの雑事を依頼しなければならない。
引き受けるかどうかの決定も含めて窓口になった彼の部署では、仕事が増えることを嫌がって、大勢は依頼を断るほうに傾いた。
 

しかし、Hは会社の大きな宣伝になる話を断ろうとする同僚の気持ちがわからなかった。そこで、強行に引き受けることを主張した。
 

「この仕事に専念させてもらえれば、私一人でもかまいませんから」
 

と言って担当になったのだった。
  
しかし、予想したとおり、いや予想以上にこの仕事は困難を極めた。


所在がわかっている資料を探すのさえ、依頼した部署は渋った。日常の業務以外の作業をしたくないのである。
それをやってもらう為に、本社の命令という言い方もできたが、それでは相手の感情を害するだけだとHは判断して徹底的に下手にでた。
気持ちよくやってもらおうと様々な配慮をし、一つひとつを進めていった。
そのひとつが、依頼するところには必ず直接出向くことだった。多くの用件は電話一本で伝えることができたが、彼は必ず出向いて相手に会って話をした。
組織の中で働いていると、上司からの命令された仕事はきちんとするが、命令系統があやふやな仕事は手を抜きがちだ。それが重要かどうかわからない仕事はなおさらだ。電話一本で頼まれた場合は、どう説明したところでも軽視されやすい。

だから、Hは地方の支社や工場にも必ず、その部署の長と担当者に手土産を持って会いに行った。
手土産は自腹である。人は直接顔をあわせて頼まれたら、いい加減にはできない。
本社命令ということで電話一本ですむようなことを、わざわざ足を運んだとなれば、相手のプライドもくすぐられる。
 

彼は、そういう人間心理のアヤをよく知っていたのである。
頼んだ仕事が届いた場合は、電話で礼を述べるだけでなく手紙を書いた。また、世話になったことをさりげなく人事部のほうにも伝えておいた。
また、依頼した仕事が番組でどういう位置づけになるのか、どれほど重要なものになるのかを、放送局の人に聞いて詳細に報告した。
それが彼らのヤル気につながると思ったからだ。
実際、そういうお礼を伝えたあとで、「もっといい資料が見つかったから送ります。どうかこちらのほうを使ってください」 というような話がいくつも入るようになった。
 

Hの電話や手紙で熱気が伝わり、依頼された部署の担当者も、楽しんでやるようになったのである。
 
 

番組は数回連続で、放送時間は合計で十時間近くにもなった。
会社の宣伝費に換算したら、数十億円にもなるというので、会社では大きな話題になった。
その功績でHには社長賞が出た。
「いやはや、これがケチでして、とても額は言えません」
と、おどけて言っていたが、その使い方が奮っていた。
協力してくれた部署に等分に渡し、手元に残ったのは数万円。
それも自分の部署の同僚との酒代で消えた。
みんなに協力してもらったということで、実際に協力してくれた人はもちろん、ほとんど協力ゼロという人も招いたので、むしろ、少し“持ち出し”になったという。
しかし、次に彼が何か仕事を依頼するときは、快く協力してくれることは間違いない。また、同僚から妬まれる心配もない。 さすが気くばりのHと感心したものである。

どんな会社にも、いわゆる“やり手”と言われる人がいる。しかし、そういう人が必ずしも大きな仕事をするとは限らない。 その理由のひとつは、“やり手”と言われる人は往々にして、周囲の敗者に対する心くばりができず、多くの敵をつくるからだ。
 

人の上に立てば、人の協力が必要になる。
だから敵の多い人は協力者の必要な大きな仕事をする場合には不利になるのである。
また、“やり手”と言われる人は、仕事で協力してもらう人に、Hのような気くばりができない。「依頼」も「命令」になるし、電話一本になる。
人間対人間として足を運んで顔をあわせることが少なくなる。
真の“味方”が少なくなるわけだ。権力や強引さでその場はしのげても、あとに何もつながらない。
これが「やり手」と「気がきく人」の決定的な違いである。

「気がきく人」とは、人と人との距離を縮めることに心を砕く人のことなのだ。


~~~


この話を読ませて頂き、会社の為を思い、そしてその上でどうしたら周りの人が気持ちよく仕事ができるのかを考え行動されたHさんの気くばり、上からただ命令するのではなく、相手の立場や気持ちを考え、直接顔をみて仕事をお願いし、そしてその仕事の必要性、成果をきちんと伝えていく。その事により相手も自然とその仕事に対する責任感と達成感を感じて下さったのだと思いました。
 

もしも、自分がその立場であったらどうしているだろうと考えました。
おそらく私は、相手に本社命令を強調した口調で電話し、そして、思うように協力が得られなければ「なぜ協力してくれないの」と自分の事を棚に上げて、相手の批判ばかりしているのではないかと思いました。
Hさんの細やかな気配りは、自分自身の損得勘定なしの仕事ができる・できないは関係なく社会で生きていくうえで、人として出来て当たり前、出来ていなければならない気くばりの一つなのだと思いました。

このような心配りや気配りの出来ておられる方をみて、私はまだまだ、自分中心に物事を判断し、行動してしまうところがあると思います。
これを言ったら相手はどう思うのか、どう感じるのかを考えて、周りの方が楽しく仕事が出来るために、自分はどうしたらいいのか、その先を考え行動していかなければそのうち自分の周りから、味方して下さる方がいなくなってしまうのでは…と怖くなりました。

 朝礼の日めくりカレンダーにもこんな言葉があります。
「成功する人は、敵の少ないひとではない。味方の多い人だ。」

自分の心の持ち方で、周りがこんなにも変わって見えるのだと気づいたからには、この前向きな気持ちを継続し、私も周りの方に味方して頂ける、助けて頂ける自分になれるように、自分からプラスを発信し、この本に出てくるHさんのように自分の事ではなく、会社がそして周りの人が、どうしたら気持ちよく仕事が出来るのかを考えれる自分になっていかなければと思いました。
日頃から、相手を思いやる細かい気くばりを心がけ人と人とのつながりを大事に、そして何事も熱意をもって取り組んでいきます。

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