致知1月号の中に 料理評論家の山本益博さんの記事がありました。
山本さんは、ファンともスポーツジャーナリストとも異なる視点でイチロー選手を
9年間見続けてこられ、そこから垣間見るイチロー選手の人生信條について語られていました。
見続けたきっかけは、NHKがイチロー選手のオールスターに選ばれて、その活躍ぶり(前半戦)を振り返る特別番組を放送していたそうです。
「番組中、本人のインタビューもあって、興味深くみていたが、すべての質問が終わり、「ありがとうございました。」と部屋を出て行きかけたその時、くるりと振り返って彼は、こう言ったのだそうだ。
"やっていることには、すべて意味があるので、よく見て下さい。"
そして、ずっと見続けてこられたそうです。
その活躍ぶりをみて、改めて「イチロー選手は職人である」という思いを強くした…とありました。
職人仕事とは、昨日よりも今日も明日も同じ仕事をしながら、同じ仕事をしてはいけない人。
完璧主義の職人は、「百点満点」など、この世には存在しないと重々分りながらも、その百点満点に一歩でも近づくために日々精進を重ねていく、これまで様々な職人仕事を見てきたが、いま野球界で職人と言える人物はイチロー選手の右に出るものはいない。
イチロー選手は「普段の自分でいることが僕の支え」という。
ヒットを量産するから好調、
何打席もヒットが出ないから不調というのでは、
自分のバッティングはできないのだという。
それはあくまでも他人の評価であって、
たとえ2、3試合ノーヒットで終わっても、
バッティングの「感覚」さえ残っていれば
心配することはない、と言い切っている。
よくないのは、何打席もヒットが出ないことを
次の打席にまで持ち込むこと。
そのために、いつも平静、冷静でいられる
「普段の自分」を保っておかなければならないのだと。
9年間イチロー選手の動きを逐一見て、
まず感嘆するのは、すべての所作が
計ったように同じであることだ。
例えば、試合開始で守備につく時、
ベンチから飛び出してきた彼は
必ず19歩から20歩目にファールラインの白線を越える。
そして自分の守備位置のライト方向へ走るが、
いつも40歩目で走りを緩め、15歩くらい歩いて定位置につく。
打撃でも、バッターボックスに入って
構えるまでの一連のセレモニーはあまりにも有名である。
スポーツライターであり、かつて新体操で
オリンピックに出場した山崎浩子さんは、
新聞のコラムに興味深いことを書いていた。
「実は私も現役時代、出番が近づいて
トレーニングウェアーからレオタードになる時には、
下のウェアーの右足から脱ぐというふうに、
脱ぎ方からたたみ方からいつも一緒だった。
またフロアーに入る時も決まって右足から。
これはジンクスの類ではなく、いつも同じ行動をとることで、
自分なりのリズムを作り出していたのである」
この話からも、オリンピックやメジャーリーグといった
世界最高峰の舞台で一流の選手が鎬(しのぎ)を削る時、
最も大切なのは「いつもの自分である」ということ。
おそらくどの選手も自分なりの約束事があるのだろう。
そしてその手順を踏むことで、
「いつもの自分である」とセルフコントロールしているに違いない。
イチロー選手に関していえば、
それはグラウンドを離れてからも徹底している。
密着番組で話題になったが、イチロー選手は
本拠地・シアトルで試合がある時の昼食は、
必ず奥さんがつくった「カレーライス」と決めている。
他の球場で試合がある時は「チーズピザ」だそうだ。
これは何もイチロー選手が
ただカレーやピザを好きだからではない
(もちろん好きな食べ物ではあると思うが)。
曰く
「試合中に何か異変を感じた時、
食事を言い訳にしたくないから」。
そこまで自己管理を徹底しているのだ。
普通の人間ならそんなに毎日同じものを食べていたら
飽きがこようものだが、それ以上に
「ヒットを打ちたい」という思いが強いのだろう。
とにかく心身ともに「普段の自分」で
いることがイチロー選手の信條なのである。
☆☆
この記事を読んでつくづく思うことは、超一流を極めている方々の心は、いつも戦っていて
常にどういう場合も超一流であれるということなのだろうな~と感じます。
イチロー選手はテレビでしか見たことのない方ですが、新体操の山崎さんは、同じ高校で、私は大分、後輩でしたが、山崎さんの新体操の練習とかは、よく見に行きました。やはり、どんな時も鍛えておられ、高校時代は、他にスターがいらしたので、あまり目立つ事はなかった方でしたが、(あの時代は新体操はとても華やかに見え、私の通っていた高校は超有名な新体操部だったのです。)あきらめずに、大学に行かれてもずっと、あの過酷な練習を毎日、鍛練し続けた結果がオリンピックという ★ のは、山崎さんただ1人でしたので、心から素晴らしいと思っていました。スポーツの世界は、本当に厳しいと思います。
私たちが、今、働いている会社での仕事も、その危機感との戦いを感じ、そして、努力を重ねて、常に「普通」でいられる事の中に生きていけなければ勝ち残れないと思います。
木野親之先生もおっしゃっていたように、いつでも、日本一の仕事をしていたら、常に必要とされる人であり、会社であるという言葉を思い出しました。
どんなことも、自分で決して、言い訳など作らない自分づくりをしていきたいと強く思います。









